ナバホ族に会いに...20年以上ぶりにその地を訪れた旅行記をシリーズでお届けしています。
3日目 ナバホ・ネイションへのツアーに参加
早朝、ホテルで待ち合わせをしていたドライバーさんにピックアップしてもらい、一路ナバホ族の住むエリア、「ナバホ・ネイション(ナバホの国)」と呼ばれる地域へと向かいます。
ナバホ・ネイションとは「アメリカ合衆国アリゾナ州北東部・ユタ州南東部とニューメキシコ州北西部の3つの州にまたがって位置する、アメリカ合衆国先住民族(ネイティブ・アメリカン)・ナバホ族の準自治領(インディアン保留地)」(※Wikipedia参照)のこと。人口は33万人ほど、北海道ほどの大きさがあります。彼らはそこで議会を持ち、自分達の手で管理、運営しています。
はじめに訪れたのは、先住民が「水が岩を流れる場所」と呼ぶアンテロープキャニオン。
アメリカ・アリゾナ州のペイジ近郊にあり、独特な造形の砂岩が立ち並ぶ場所です。岩壁の隙間から差し込む光は息を呑むほどの美しさ。神秘的な雰囲気の漂う場所です。
このような美しい自然の中で日常を過ごすことで、ナバホ族が研ぎ澄まされた美的感覚を持つようになったのでしょう。
続いて訪れたのはホースシューベンド。コロラド川の侵食により巨大な岩を中心にその周りを流れる川の形がまるで馬蹄のように蛇行していることから名付けられています。崖から眺めるそのスケールの大きな絶景に思わず言葉を失いました。ちなみにここは崖にまったく安全柵のようなものは設置されておらず、毎年ひとりかふたりは転落死しているとか…。
さて車はいよいよモニュメントバレーへと向かいます。5000万年の時をかけて水や風といった自然の侵食を受けながら形成された土地。ラスベガスからは700kほど離れたところに位置しています。
20年以上前に映画『フォレストガンプ・一期一会』で見たワンシーン、そこに映ったモニュメントバレーの風景にインスパイアされて訪れたときのことを思い出します。映画の中でトム・ハンクス演じる主人公フォレストが、3年以上走り続けて「I’m pretty tired.I thnk I’ll go home」「疲れた、もう家に帰る」と足を止めた場所からモニュメントバレーへとまっすぐ延びる136号線の景色が、人生で2度目の訪問を温かく迎えてくれました。
前回来たときは、この土地で作られたナバホパールを扱うことになるとは夢にも思っていなかった私。人生、何がどこでどう繋がるかわからないものです。
22年ぶりに降り立ったモニュメントバレーは、あのときとまったく変わらない姿でそこにありました。ただただ圧倒される、自然のままの姿。
前回はただ通り過ぎただけでしたが、今回はナバホ族のツアーガイドさんと一緒に回ったので、モニュメントバレー内を隈なく回ることができました。
マルボロのCMの撮影ポイントとしても有名なJOHN WAYNE、映画映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー3」に登場しているNORTH WINDOW、そして talking rock (やまびこの岩)など、見どころを回った後は、ナバホ族の暮らしを体験します。
ナバホ語で歌を歌ってくれたり、世界一難しいと言われているナバホ語を教えてもらったり。その後、キャンプファイアーのように火を囲み、みんなで踊ります。ナバホ族のカラフルな民族衣装を身に纏った小学生くらいの男の子が、踊りを教えてくれました。日が落ちてくる中、神秘的な雰囲気に包まれます。
最後、ホテルに戻る前にナバホ族のガイドの方から一緒に写真を撮りたいと声をかけられました。なんと、ガイドのお姉様と私がとても似ているとのこと。何かナバホ族と自分とのつながりを感じる出来事でした。
この日泊まったホテルはThe View Hotel。モニュメントバレーが目の前に広がる最高のロケーションに位置しています。
夜になるとまわりにほとんど電気がついている場所はなく、見上げた空には数えきれないほどの星が輝いていました。
旅はまだまだ続く...
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