今回のジャーナルでは、私がネイティブ・アメリカンのことを初めて意識するきっかけになった本、『アメリカインディアンの教え』(加藤諦三・著)について綴っていきます。
『アメリカインディアンの教え』
Naaghaii(ナハイ)のInstagramでも紹介していますが、その教えは以下のような内容です。
・批判ばかり受けて育った子は非難ばかりします
・敵意に満ちたなかで育った子は誰とでも戦います
・ひやかしを受けて育った子ははにかみ屋になります
・ねたみを受けて育った子はいつも悪いことをしているような気持ちになります
・心が寛大な人のなかで育った子はがまん強くなります
・励ましを受けて育った子は自信を持ちます
・ほめられるなかで育った子はいつも感謝することを知ります
・公明正大ななかで育った子は正義心を持ちます
・思いやりのあるなかで育った子は信仰心を持ちます
・人に認めてもらえるなかで育った子は自分を大事にします
・仲間の愛の中で育った子は世界に愛をみつけます
この11の教えはアメリカの教育学者、ドロシー・ロー・ノルト(1924-2005)の「子供が育つ魔法の言葉」とう散文詩に基づくものです。
加藤氏はその教えが、100年前にアメリカインディアンの人々と共に暮らしたジョージ・オートン・ジェームズの記録『「What The White Race May Learn From The Indian」』の中に出てきたインディアンの人々の姿と重なり、「アメリカインディアンの教え」というタイトルにしたそうです。
加藤氏は同書の令和新装版のはしがきにて、「すべての子どもは仲間のなかで、仲間のために生きていることを学ばなければいけません」というアメリカインディアンの言葉を紹介しています。その言葉のように、アメリカインディアンの子ども大人も、互いを思い合い、尊重し、支え合いながら生きるという思想を彼らの儀式の中にも見ることができます。
例えば彼らが行う儀式でよく知られているものに、”スウェット・ロッジ”と呼ばれるものがあります。
熱した石に香草で水を振りかけその蒸気で満たした小屋の中でおこなう儀式です。(サウナを想像するとわかりやすいかもしれません)。子宮を象徴するという真っ暗な小屋の中で聖霊に祈りを捧げ、個人的な悩みを解決し、部族や世界の平和を願います。
薬草の香気を含んだ蒸気によって身を清め、汗をかくことで健康を回復させる「治癒」の意味と同時に、「心と体の浄化を伴う文化的な集まりの場」としての意味があり、暗闇の中でお互いの姿は見えずとも、そうして苦しみを分かち合うことによって、親近感や連帯感が生まれます。このような儀式を通して、彼らは仲間、そして父なる空と母なる大地という自分を支える存在を感じながら生きてきたのでしょう。
そんな支えを感じ、自分の存在をかけがえのないものだと感じること。それはNaaghaii(ナハイ)が伝えたい「人生という旅を、心の声に従い生きる」という思いを実現することにもつながっているような気がします。
ナハイのお届けするアクセサリーも、日々を生きていく中で自信や勇気を与えてくれる仲間のような、そんなアイテムになったら幸せです。
※本の表記にならい、この記事の中では「アメリカインディアン」と記します。